ふるさと納税で日本を元気に!~鴻巣市~
創業72年! 伝統を守りながらもトレンドを押さえたデザインも得意とする、節句人形の総合商社
現代の風潮に合わせた明るいパステル調の製品ラインナップ
1946年(昭和21年)の創業から72年という株式会社マル武人形は、製造から卸・小売りまで一括で行っている節句人形の総合商社。
雛人形や五月人形だけではなく、羽子板、破魔弓などの節句飾り全般を豊富に取り扱っています。
約300もの人形専門店・百貨店の店頭にこのマル武人形製の高級雛が並んでいるそうです。
展示スペースと工房を備えた3階建ての社屋
ここで約300の専門店・百貨店の店頭に並ぶ雛人形が生み出されています
コンパクトなものから豪華な7段飾りまで取り揃えています
店内に入るとまず、豪華絢爛な雛人形や羽子板・破魔弓が一堂に並べられているさまに圧倒されます。
雛人形はすべて自社工芸士の方による完全オリジナル製品。
製作工房で、着物の裂地(きれじ、人形の衣装の元となる生地のこと)選びから衣装作り、着付け、振り付け、頭差しの工程を女性工芸士の方達が一体ずつ手作業で進めます。
デザイナーも女性とのことで、若い女性の心を掴む明るく柔らかい色使いを用いていながら、細部の装飾は凝っているデザインの雛人形が多い印象を受けました。
羽子板だけでも豊富な種類
(写真はほんの一部です)
どことなく今風の顔立ちの羽子板は若い女性にも喜ばれそうです
インドの民族衣装、サリーに使われる「モール刺繍」を雛人形に取り入れています
装飾の材料はその品質にもこだわり、展示会で吟味し買い付けているそうです
最近の若いお母さん達にはこのような明るい色合いでコンパクトな雛人形が好まれるとのこと
つい目が行ってしまう、おいしそうなお菓子
女性工芸士の方達の作業風景。細やかな仕事により雛人形は生み出されていきます
花びらの材料
こちらは薄いレース素材
一つひとつ丁寧に裁縫して…
まるで本物の桜のような装飾の着物が出来上がりました!
実際に女性がしめる帯を雛人形の着物として使用しているそうです。
写真は様々な柄を合わせた吹寄せ模様の絹製帯
柄の位置を考慮に入れながら和紙を裏打ちします
埼玉県の「伝統工芸モデル工場」にも指定されている製作工房の様子を動画でご覧ください。
マル武人形は「平安御所庭」シリーズの総卸元です。
「平安御所庭」シリーズとは、京都御所の「紫宸殿(ししんでん)」の中庭をモデルとした雛人形です。五人囃が舞台、随臣・三人仕丁が白砂を再現した庭の上に飾られていることが特徴となっています。
かつてマル武人形では、この『「紫宸殿(ししんでん)」を再現した白砂の庭』というデザインの実用新案権も取得されていたそうです。
「平安御所庭七段飾り」
地面の白い部分、よく見てみると…
白砂を再現しています
マル武人形では工房見学も受け付けています。なんと年間約3,000人もの見学者が訪れているそうです。
工房の廊下や階段には、社会科見学に訪れた小学生たちが書いたお礼のメッセージがたくさん飾られていました。
また、取引先の販売員の方たちを対象にした2泊3日の研修会も行っていて、3階の工房で実際に雛人形づくりを体験してもらうという取り組みもしているとのことでした。
これも伝統を守り、伝えていくことを大事に考えた活動の一環なのでしょう。
※工房見学を希望する場合は事前にお電話にてご確認ください。
電話 | 048-541-3517 |
所在地 | 〒365-0037 埼玉県鴻巣市人形2-1-8 |
見学受付人数 | 100名 |
駐車場 | 無料:20台(大型バス駐車可) |
工房内の壁の至る所に社会科見学に来た小学生たちのお礼の言葉が!
雛人形と並ぶ代表取締役の関口 典宏氏
代表の関口氏は創業から数えて3代目。
お祖父さん、お父さん、叔父さんからのバトンを受け継ぎ、代表となったそうです。
そんな関口氏に、雛人形についてインタビューをしました。
ー雛人形製造で気を使われている点は?
「お子さんの大切な記念となるものなので、クオリティーには気を使っています。一つひとつ丁寧に作り、左右対称で美しい状態になっているか、ほつれなどがなく綺麗に仕上げられているか、しっかり確認しています」
ー雛人形を扱う上でのポリシーとは?
「マル武人形の雛人形がお手元に届いた方の心に響き、喜んでもらえることが自分の喜びでもあります。
それをポリシーに、雛人形のまちの人形店としてプライドを持ってやっています」